リノベーション工事が始まりました。解体すればただの箱。汚かった部屋も、さっぱりとしたむき出しの空間になりました。私は時間さえあれば現場へ。最初は手抜き工事をしないでよね、という気持ちで通っていましたが、そんな心配もなさそう。青シャツ設計士のタテイシ氏が、熱心に工事の進捗を見にきてくれています。いない日は、あれ？いないんだ…とがっくりしたりして。あんなに嫌いだったのに、彼と会うのがうれしい私です。

そうこうしているうちに、なんと部屋が完成！ さあ、引っ越しね、と思ったら、イベントはまだありました。「完了検査」です。工事に不具合がなかったかどうかをリノベ会社の担当者、つまり私の場合ヤスダさんとチェックしていきます。チェックポイントは、例えばこんな点です。
図面通りに工事が行われているか。コンセントの位置は大丈夫か。スイッチや水まわりはきちんと使えるか。ドアや窓の開け締めができるのか。床を歩いてもきしまないか…などなど。工事後の汚れがないかも確認します。その後清算をして、ようやく自分のものになるのでした。

タエさんが特にこの部屋でよかった！ と思うポイント

①

空間が広々としている。

②

無垢の床が気持ちいい。

③

南向きの寝室があたたかい。

④

収納・本棚が充実。

ちょっと残念なところ

①

玄関からアンティークドアが見えづらい。（来客にアンティークドアを自慢したかったな…）

※前回の間取りはこちら

最終的にかかった金額　※前回の見積もりはこちら

物件価格＋総工費：2,000万円＋約800万円（設計費含まず）

それにしても！ なんといい家が出来たのでしょう。玄関からリビングまでひとつづきで、驚くほど開放感があります。南の部屋の寝室は大正解。一日中ポカポカして、昼間からここで漫画を読むのもいいわね。そして床暖房を諦めて選んだ、無垢材の床の気持ちいいことと言ったら！ この床が待っていると思ったら、もう残業なんてしていられないわ。

引っ越しは来週。いろいろ大変だったけれど、本当に楽しかった数ヶ月でした。今後リノベ会社に行かなくていいと思うと寂しい…感謝を込めて、仲良くなったヤスダさんを食事に誘ってみました。お酒を飲みながらあれこれ話をしていると、彼女の口から意外な言葉が出てきました。
「タテイシのこと、どう思います？ 彼とタエさんってすごく合うと思うんです」
さすがヤスダさん、じつはちょっといいかなって思っているんです。でもタテイシさんは私のことどう思っているのかな。
「彼もタエさんのこと気になっていると思います…というか、本気ですね。私、以前彼と結婚していましたからわかるんです。私の場合、彼にがっと正論を言われると何も言えなかったんですが、タエさんなら言える。だからいいと思うんです」

もと夫婦？ もぉ、びっくりしたー。でも、もし上手くいったら付き合ってもいい？
「もちろんです。私も来年、結婚するんです」
そうなんだ。それだったら、こんどはタテイシさんを食事に誘ってみようかしら。もしよかったら新居にでも。そのときはヤスダさんも来てくださいね。マンションもリノベだし、彼氏がバツイチもアリかも。そんなことを話しながら、二人で笑い合いました。

私の家づくりは、これにてとりあえず終わり。またどこかでお会いできたら、うれしいです。そのとき、独身じゃなかったらごめんなさいね！

とうとう自分の思い通りの家を手にいれたタエさんです。タエさんへのメッセージを、ぜひお寄せください。