第3期第4回 「未来の仕事のしかたについて」

第3期 2011年〜 | 2012.3.20

今回のアンケートでは、皆さんに「未来の仕事のしかた」についてお聞きしました。
20年30年先のご自身の仕事のしかた、これからの働き方、ひとつの企業の枠組みを超えて、もっと自由に生きていく、そんな時代が来るかもしれません。
一般的には現在は多くの企業は副業を推奨していませんが、時代は変化して、副業も一般的になる可能性も持っています。ひとつの勤務先への出社の時間が少なくなって、複数の会社に兼務するということもあるかもしれません。
アンケートを通して、また多くの人が将来の日本の経済や企業の未来に信頼を抱いていないことも見えてきました。働き方は今大きく変わろうとしているのかもしれません。

●回答総数:1,727名
●実施期間:2012年2月21日(火)~ 2012年2月28日(火)

回答者のプロフィール

副業・副収入について

今回のアンケートでは、20年30年先のご自身の仕事のしかたついての考えをお聞きしました。
ひとつの企業の枠組みを超えて、もっと自由に行きていく、そんな時代の可能性を含め、現在「自営業・フリーランス」ではなく「会社員・公務員」として働いている方に、副業や副収入についてお聞きしたところ、以下の結果となりました。

Q:現在のお勤めとは別の副業や副収入はありますか
Q:将来、副業をしていきたいと思いますか

すでに副業を持っている方が13%、将来副業をしたいという人が58%もいます。半分以上の方が将来に副業をしたいと考えています。収入面もあるでしょうし、自己実現という意味でも必要なのかもしれません。どちらにしても、今の会社員としての現状がこの先もずっと続くとは考えていない、ということでしょう。

仕事をする場所について

現在「会社員・公務員」として働いている方に、お勤め先以外の場所でも仕事をするかどうか、また、どこの場所でするか、とその時間をお聞きしたところ、以下の結果となりました。

ご自宅で、また終業後に仕事をする方が多いのはうなずけます。会社にいると雑務も多くなり、静かなところで集中して仕事をこなしたいと思うのかもしれません。また、カフェなどでゆっくりした時間を過ごしながら、落ち着いてするというのも納得します。試験勉強などをカフェでした世代にとっては慣れ親しんだ空間かもしれません。
そのほかレンタルオフィスなど、本格的に自分のスペースを確保して仕事をしている人が5%もいるのも驚きでした。

この先の働き方は、今と同じでしょうか

みなさんに、「将来のあなたの働き方は、どのようになると思われますか」とお聞きしたところ、以下の結果となりました。

また、今のままで変わらない、現状維持の方の割合は以下になります。

将来は副業という働き方だけでなく、自分で起業したりフリーランスで仕事をしたり、という人が34%もいます。さらに将来も会社員と考える人が15%しかいません。これは年齢にもよるでしょう。定年になって退職を余儀なくされることもあるのですが、それでも家で隠居ということでもなさそうです。現在 専業主婦・主夫の方も、将来は働きたいと考えている方が多いようです。仕事をするというのは潜在的な欲求なのかもしれせん。

シェア・共有することについて

「もしも、あなたの住む集合住宅に、共同のスペースやものがあったら利用しますか?」とお聞きしたところ、以下の結果となりました。

集合住宅に自習室のような仕事のできる空間があれば使いたいと答えた方は74%、会議スペースを利用したいと答えた方は45%もいます。自分で所有するより、共同でシェアすることで負担も少なく、また知らない人と新たなコミュニケーションができるという利点もあるのかもしれません。

未来の仕事のしかたについて

将来の働き方について、いろいろな角度からお聞きしてみました。

日本はまだ経済成長を続けると思う人は11%、多くの方が未来を、経済的な側面ではネガティブにとらえています。そのためか、高齢になっても働き続けなければならないと思う人は76%もいますし、自己研鑽のためのセミナーに参加したり、新しいネットワークをつくるために地域の活動や、イベントなどにも積極的に参加している方も多くいるようです。
そして日本から飛び出して海外の舞台で仕事をしたいと思う人が25%もいることも示唆的です。日本国内の市場に興味が薄れてもきているのもあるのでしょうか。

まとめ
今回のアンケートを通して、終身雇用という日本の社会の仕組みが大きく変化していることを読み取れます。日本の社会や企業の未来に、多くの人が成長の夢を抱けなくなってきています。その分、自分の力でなんとかしていこうという積極的な生き方を望んでいるようにもみえます。そのために企業に属している間に、力をつけて、ネットワークを開拓して次のステージに移ろうとしているのかもしれません。
一人一人の能力が開発され、そして自分のできることを探していく、会社に雇われるのでなく、自分のもっているスキルを活用して社会を相手に仕事をしていく、そんな時代が訪れようとしているのかもしれません。
そう考えた時、住まい方も変わっていくでしょう。自宅やマンションの中で仕事をしていく。共同のワークスペースをもち、効率よく、安いコストで仕事場を持つようにもなるでしょう。
また、それぞれがどんな仕事をしていきたいと考えているのか、そうしたことにも興味がわきます。今後もう少し深く調べていければと思っています。

ご協力ありがとうございました。今回のアンケートについてのご意見・ご要望をお寄せください。
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■住まいのかたちコラム「30年後はどんな働き方をしていたいですか?」はこちら