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無印良品が考えるリノベーション
無印良品の考えるリノベーション
column | 2014.10.28

「リノベーション」と「リフォーム」
無印良品が、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトを始めてから、いろいろな場面で「リノベーションとリフォームの違いは?」という話題に触れることが多くなりましたが、この二つの言葉の使い分けは、だいぶ浸透してきたように思います。
簡単に言うと、古くなった建物をもとの状態に戻す改修工事が「リフォーム」であるのに対し、「リノベーション」はもとに戻す、というより新しい価値を生み出そうとする行為、ということだと思います。
ですから、「リノベーション」とは必ずしも全てを新築時と同様に戻す必要はなく、むしろ古い状態を積極的に残す、ということもあるわけです(コラム「『新築そっくり』にしない団地リノベーション」もご参照ください)。

無印良品は「暮らし」を提案する企業として「家」を真剣に考えはじめ、2003年に最初にかたちにしたのは、実はこの「リノベーション」でした。新築時3DKだったマンションの住戸を、間仕切り壁を全て取り払い、「スケルトン」(構造)の状態に戻し、「インフィル」(間仕切り壁、内装仕上げなど)を最小限しか加えない一室空間につくり直したのでした。
新築時に戻すのはなく、全く新しい空間、価値を与えたのです。まだ「リノベーション」という言葉さえ聞きなれない時代に、まさに「古い住宅に新しい価値を与える」試みから無印良品の「家」はスタートしたのです。
この試みは、その後の「木の家」「窓の家」「縦の家」の基本コンセプトである「スケルトン&インフィル」の原型になっています。

「リノベーション」=「全面改修工事」とは限らない
無印良品は、その後も2008年に「リノベーションプロジェクト」を発表し、いろいろなかたちで「リノベーション」を実践してきました。
そこで私たちが学んだのは、古い建物は、「みてくれ」が古びたときではなく、使い方や使われ方が、時代に合わなくなったときに価値が下がるのだ、ということです。

MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトでは、団地の古さをあえて残すことで、むしろ若い世代に「新しい価値」として受け入れられています。見た目の新しさではなく、自分なりの暮らしに寄り添ってくれる空間や仕掛けが、リノベーションには必要なのです。

「価値変換」という意味を含んだ「リノベーション」という言葉から私たちが感じるのは、「リフォームより大がかりな工事」というイメージかもしれません。
しかし、表層の古さを変えるのではなく、新しい価値を吹き込む行為が「リノベーション」だとすると、必ずしも大がかりな工事を伴う必要はないのではないでしょうか。
例えば、くすんだ壁の色を、自分好みの色に塗り替えるだけでも、その人にとっての空間の価値は変わりそうです。もっと言えば、いつものテーブルに一輪挿しを置くだけで、食事の時間の価値が変わるかもしれません。

「INFILL+」という考え方
大がかりな工事で空間を変えなくても、ほんのちょっと設備や資材、壁や床に変化を加えることで、暮らしが変わるなら、私たちはそれも「リノベーション」と呼びたいと思っています。

無印良品が提案する「MUJI INFILL+」は、住まいをもっと自由に、自分好みに編集するための「リノベーション」を組み立てる暮らしのパーツです。ユニットシェルフの機能・姿そのままのキッチン「ステンレスユニットシェルフ・キッチン」は、空間との親和性が高く、幅を1cm単位でオーダーできる「壁につけられる家具」は、住まい手の自由な発想で、今までにない棚や長押を具現化します。

空間と暮らしの「間」をきっちり埋めることで、空間に新しい価値を生み出すことのできるこれら「MUJI INFILL+」は、一部の大型店舗(有楽町丸井吉祥寺店グランフロント大阪)で、すでに販売を開始しています。

今後は、さらにこの「MUJI INFILL+」という考え方で、もっともっと自由に、自分にとって価値ある空間へ編集できるように、品揃えを拡充していくとともに、「MUJI INFILL+」の受け皿としての空間そのものの在り方、かたちを考えていきたいと思います。

このような「INFILL+」というリノベーションの考え方、いかがでしょうか。また、「こんなリノベーションアイテムがあったら」など、ぜひ皆さんのご意見をお聞かせください。

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