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団地再生物語
二世帯で賃貸に住む
column | 2012.5.1

今回も引き続き、「ふたつの部屋を借りて住む」ことをテーマに考えてみようと思います。

「スープの冷めない距離」と言う言葉がありますが、「親世帯と隣り合わせに住む」というのは、なにかと便利です。
高齢化が進む日本で、独り住まいの老人もますます増えています。老人ホームというのもありますが、それは老人が少ない時代のこと。これからの老人の方が多くなる時代、高齢者が若い世代と共存していくことは必須です。

また若い夫婦にとっては、小さい子供を両親に見てもらったり、親世帯の買い物は若い夫婦がしてあげるというような助け合いは必要でしょう。
また食事はできるだけ一緒にするなどの、日常の接点が多くなることは家族の絆が深まるにちがいありません。

団地に住む、団地を再生するかたちのひとつとして、「ふたつの部屋を借りて住む」ことの可能性はたくさんありそうです。3つ4つの複数の部屋を借りるスタイル、両親と隣り合わせ、子供と隣り合わせ、SOHOや写真スタジオ、キッチンンスタジオ、アトリエ......などなど。

さらに公団では、住戸をお店のような、営業をする場所にすることはできませんが、サークル活動や、地域住民のコミュニティーづくりに寄与できるような拠点をつくったり、住人が使える安い料金で食事などができるカフェやダイニングなどもあると便利でしょう。

これからの時代、自分のできることで地域に貢献したりしながら、少しの収入を得たりすることで暮らしの支えになることもあるでしょう、高収入よりも、ある程度の収入で支出を抑える快適な生活をおくれるような、そんな仕組みづくりが住まいの環境にあると、暮らしはとても豊かになるように思えるのです。

さて、前回の「仕事部屋と住まい」と同じ間取りをもとに、「親世帯と隣合わせ」の住まいを3つ、つくってみました。
4階建てのエレベーターなし。最上階は、階段室をはさんで左右ふたつの住戸だけで、他の住人が通ることはありません。最上階で、鍵が別々の部屋をふたつ借りきるスタイルで、ひとつの部屋の大きさは45m²、2部屋あわせて90m²です。

もとの間取り

「親世帯と隣合わせ」にリノベーション

[1]子供世帯は夫婦2人、親世帯1人の場合

子供世帯は夫婦のみ、親御さんはお一人の場合を想定してみました。
お風呂は、子供世帯の方はシャワー室だけにして、親世帯の方は大きな浴槽を置いています。ゆっくりお風呂に入りたい時は親世帯の方に行ってお風呂を借りたり、夕食はどちらかの部屋で一緒にするのもいいでしょう。親世帯の寝室は畳にして布団を置いています。

[2]子供世帯は夫婦2人と子供1人、親世帯1人の場合

先ほどの[1]に小さい子供1人が増えた場合を想定してみました。
子供世帯のほうに小さなお子さん用の子供部屋をつくっています。リビングはありませんが、親御さんのリビングを共有させてもらうのもいいでしょう。食事はできるだけ両親と一緒にして、子供世帯のダイニングスペースをリビングルームにしてしまうというのもあるかもしれません。
少し狭いかもしれませんが、ふたつの部屋全体で、リビングやダイニングのそれぞれの機能をカバーすることもできます。

[3]子供世帯1人、親世帯1人の場合

子供世帯は社会人のひとり暮らし、親御さんはお一人の場合を想定し、おたがいに、広々と空間を使ってみました。お子さんの方は水まわりを北側に集中させて、明るい南側に快適なベッドルームとリビングを一体にしたスペースをつくっています。
社会人として独立し、賃貸住宅にひとり暮らしをしている方も多いと思います。独立した世帯として自立しながら、年をとった親の近くに住み、何かあればすぐに顔を出すことができる住まい方です。

家族のあり方にあわせて家を選ぶ、新しい二世帯のかたち。「ふたつの部屋を借りて住む」の「親世帯と隣り合わせに住む」リノベーション、いかがでしょうか。
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