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団地再生物語
団地で高齢者が主役になるシェアハウス
column | 2013.8.13

団地がつくられ始めたのは1950年代。開発当初は大規模な団地が次々とつくられました。
当時から住まわれている人は70代、80代という方もいます。古い団地ほど、通常の地域より老人世帯の入居率が高い傾向です。

古くからある団地は、緑などの自然環境にも恵まれて快適な面もありますが、エレベータがなく、高齢者には不便な面もあるのも事実です。とはいえ、このコラムでも書いてきたように、団地には他にない魅力が一杯あります。

そこで今回は、高齢者のために1階への住み替えを促進し、1階部分は「集まって一緒に暮らす」ということを考えてみました。団地で高齢者が主役になるシェアハウスという提案です。

団地の南側のバルコニーをつなげて、ひと続きのデッキにすることで、隣の家と連続した空間をつくってみました。外のデッキテラスをうまく使って、共有の空間もつくってみました。
これは開放的な屋外を活用する提案ですが、簡単な囲いや塀などをつくって、冬や雨の日も使えるような空間にしてもいいでしょう。

団地を活用した高齢者シェアハウス

この団地のシェアハウスでは、階段室をはさんだ左右ふたつの住戸に、5人が住むようにつくられています。
5人でお風呂やトイレ、洗濯機、キッチンなどを共有しています。玄関を通り抜けてもいいですし、デッキ部分から出入りしてもいいでしょう。出入りに関しては、カードキーのような簡単な仕組みも必要かも知れません。

こうした団地で高齢者が主役になるシェアハウスですが、もう少し考えてみるといくつかのパターンがあるかもしれません。

1.元気な高齢者で住むシェアハウス
2.少し介護の必要な人のシェアハウス
3.高齢者と若い人たちとの混合のシェアハウス

など、いくつかのシェアのかたちがありそうです。
ポイントはお互いをどうサポートしていくのか、自立が前提のかたちではありますが、人はどうしても介護が必要なときがくるものです。元気な高齢者が、さらに高齢な人をサポートするというようなことも視野にいれざるを得ないかも知れません。
大変なことですが、そのことでいずれ将来の自分の面倒を誰かが見てくれるのであれば、やりがいもありそうです。そのあたり、どのようなサポートの仕組みがあるのかは、建築による解決だけではなく、運用面での知恵や工夫が必要になるでしょう。

だれもが高齢になることに不安な時代です。でももし安心して未来が想像できるなら、団地の中でずっと暮らすのはとても幸せなことかもしれません。
都心の便利なところで、環境にも恵まれて暮らすという夢が叶えられる場所に、団地がなるかもしれないのです。このことは、大規模団地だからこそできる仕組みなのです。
今ある団地を活用して、未来に備えて変えてみる。家のひとつひとつを変えることではなく、団地全体を再編するこれからのリノベーションの課題かもしれません。

こうしたリノベーションによって、高齢者が安心して住めること。また若い人も、両親や兄弟と一緒の団地に住めることができたらどうでしょうか。
高齢者のシェアハウスを団地につくる。皆さんの考えをお寄せください。

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