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団地再生物語
団地で多世代交流を
column | 2014.7.8

団地はたくさんの方々が集まって住むための、大変恵まれた住宅インフラです。
高度経済成長期に建てられた団地は、多くの人々が憧れをもって移り住み、商店街や、集会室、広場などに集い、団地全体が賑やかなコミュニティの場でした。
しかし、30?50年の歳月を経て、団地によっては、「商店街の空洞化」「住民の高齢化」「住戸の空家」が少しずつ進み始め、活気のあった団地のコミュニティも、住民の世代の偏りもあり、活気を失いつつある場合もあるようです。

そんな中、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトの取り組みが広がることで、単にハードとしての住戸が新しくなるのではなく、若い世代の方々が増え住民の多世代化が進むことで、新しいかたちのコミュニティの形成にも期待が持たれています。

MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトは、比較的若い世代向けの取り組みですが、高齢者世代がもっと快適に、安心して団地に住まうためのアイデアもあります。
団地の空き室を、運営者(企業)がある程度の数をまとめて借りて、そこをリノベーションし、「サービス付高齢者住宅」として運用するというものです。これまで通りの生活を続けたい、でも高齢で一人暮らしは不安、という自立した高齢者の方々に、団地を「終のすみか」として、自分らしい暮らしを続けていただきたい、というアイデアです。

住戸の改築だけでなく、携帯式の端末を活用しながら、安否確認や緊急時の対応などをするスタッフが常駐し、地域の病院やクリニック、介護事業者のサポートも考えられています。

1住棟まるごとを、高齢者の専用住居にリノベーションする取り組みはすでに何例かありますが、その場合、全ての既存の入居者が転居するのを待たなければならず、どの団地でもすぐに実現できるものではありません。そこで生まれたのがこの取り組みです。この仕組みであれば、MUJI×UR団地リノベーションプロジェクトと同様に、空いている住戸から順次改築していくことで、どの団地でも導入の可能性が広がります。

団地では、いろいろな用途が複合した複合住宅地を求められている側面があり、若い世代、子育て世代、高齢者などの多世代交流の実現が課題です。
以前のコラム「団地をホテルにする」で、団地の一部を海外旅行者向けの滞在型ホテルにしてしまうアイデアと、この「サービス付高齢者住宅」、そしてMUJI×UR団地リノベーションによる住戸とが、もし一つの住棟に共存したらどうでしょうか?
すると、まだまだ地域に貢献しながら暮らしたい高齢者と、日本を深く知りたいとさまざまな国から長期滞在している旅行者たち。そして地域とつながりたい若い世代や子どもたちが、一つの団地で暮らすことになるのです。

そしてこの団地にちょっとした、住人が集えるラウンジや、ウッドデッキによる縁側のようなものを設えたら、そこでは、きっとご老人が、昔の日本人の暮らしの知恵や暮らし方を旅行者に教え、旅行者は自分の国の美しい風景や家族の写真を見せながら、お国自慢をするでしょう。若い世代の夫婦が買い物に出かけるしばしの間、ご老人が幼い子供たちの遊び相手になる、そのお礼に晩御飯を若夫婦がごちそうする、というような住民間の交流がごく自然に生まれそうです。

この様に、集会場や広場でのイベント、というのも楽しいですが、1住棟ごと、あるいは、1フロアごとの日常的な多世代多人種の交流が団地で実現したら、団地ならではの、とても素敵な暮らしになりそうですね。

いかがでしょうか、団地ならではの、隣り合わせに多世代、多人種が暮らすというアイデア。皆さんのご意見をお待ちしております。

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