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団地再生物語
九州のリノベーション事情「城野団地」
column | 2015.7.14

九州のリノベーションが熱い。そんな言葉をよく耳にする昨今ですが、先日、MUJI×URプロジェクトチームにて福岡へ視察に行ってきました。
URの「城野団地(北九州市小倉北区)」は、昭和30年代に誕生した山麓部の豊かな環境を持ち、小倉駅までは3km程の立地にある全268戸程の小さな団地です。しかし築50年以上とは思えない雰囲気がそこにはありました。

城野団地のある地域は、平成21年に北九州市により「城野ゼロカーボン先進街区」(省エネ住宅建設やエネルギー自給を始めとして、街全体を低炭素社会とするモデル地区)が策定され、平成23年には「集約型団地再生事業」が着手される等、いまなお新たな発展をし続けています。

この「集約型団地再生事業」とは、団地の規模を小さくしつつ、地域や時代に合わせた改善や、新しい機能の導入等を図る事業で、具体的には、城野団地を「引き続きUR賃貸住宅として管理していく部分」=継続管理区域と、「現在の住棟を解体し、新たなまちづくりに活用する部分」=事業区域の2つの区域に分けて事業を進めていくというものです。(詳しくはこちらをご覧ください。

城野団地の敷地には、写真のような専用庭付きテラスハウスのほかに、低層2階建て住棟・中層5階建て住棟が混在しています。そのすべてが、外壁修繕・色彩計画が行われていてアースカラーの住棟が可愛らしい雰囲気を醸し出し、立ち並ぶテラスハウスは日本ではないような景色です。妻壁には大きな住棟番号のサインがアクセントとなっていて、デザインのセンスの良さを感じます。

住戸の広さは48㎡程ですが、部屋と同じくらい広いんじゃないか、と思えるほどの広い専用庭が賃貸で付いてくるわけですから、何とも贅沢な感じです。それでも家賃は月額6万4千円というのですから、都心では考えられない価格に驚かされます。

室内はというと、しっかりビンテージ感が溢れる内装となっていて、当時のままの無垢のフローリングや型ガラスのままの食器棚を白く塗装して利用するなど、若い人たちにグッとくるであろうアイテムが健在でした。

ビンテージ感溢れる建設当時のままのフローリングが残されている

型ガラスのままの食器棚を白く塗装して利用している

妻壁の大きな住棟番号のサインが特徴

このようなテラスハウス型の団地が、ここまで大胆にそして可愛らしくデザインされている事例は他にはないように思います。「都会の団地ではなくなぜ北九州に!?」と思ってしまいますが、それは日本全体が抱えている人工減少という問題が、ここ北九州小倉のような地方都市では、さらに顕著に現れている背景があるのです。

小倉駅前の魚町銀天街は、日本で初めてアーケードができたことで有名な商店街で、そんな小倉の街がある北九州市ですが、近年は商店街に空き家や空き店舗が目立ち始めていました。
そこで「リノベーションによるまちづくり」を開始したのが「北九州家守舎」です。このような地元密着型のクリエイターという、新しいジャンルが地方都市再生に一役買っているという事例が処所に増えてきていることに気づきます。団地と地元クリエイターという関係は、これからさらに密接になってくるかもしれません。

いかがでしょうか。皆さまのお住まいの地域活性やリノベーションについて、ご意見をお聞かせください。

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