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連載:初心者が家を買う
他人の家をのぞき見(3) コンクリート造の注文住宅
column | 2010.8.17

FUJI 男性・独身。30歳代後半。
私が「実際に家を購入するまで」の顛末記を連載することになりました。
アタマの中で考えているだけではラチがあかないので、他人が買った物件を見に出かけます。
いずれ、他人の家ではなく、自分の家の候補を見に行かなくては...。



みなさん、こんにちは。FUJIです。

今回は、私の友人、Hさんが建てた、鉄筋コンクリート造の注文住宅にお邪魔し、いろいろと話を聞いてきました。

第一印象は「なんかお金がかかっていそうな家だなぁ」という感じです。

Hさんの家族構成は、夫婦おふたりのみで、今のところお子さんはいません。結婚後、しばらく賃貸のメゾネットに住んでいたのですが、一念発起し、住宅ローンを組んで注文住宅を建てました。

Hさん夫妻は、もともとは一軒家にはこだわっていなかったのだそうです。夫婦ふたりで、冷やかしがてら、住宅展示場や分譲マンションのモデルルームを見て回っていたのだそうです。そのうちに、夫婦ふたりの意見がまとまってきたのだとか。それは、「マンションや建売住宅は、どんなに価格が高いものでも、結局はどこか似ているものが多い。家を買うというのは、何千万円も出して買う、一生に一度の買い物なのに、それではちょっと満足できないね」というものでした。そうして次第に、「注文住宅が良いなぁ」という気持ちが固まっていったのだそうです。

ふたりとも東京出身なのですが、新居は夫であるHさんの生まれ育ったあたりで、ということで、土地探しは特定のエリアでしか探さなかったのだとか。結果、見つかった土地が、駅から徒歩5分圏内で、閑静な住宅街なのですが、商店街が近いので買い物の便もよく、しかも角地だったために、想定していた予算よりも高かったのですが、「これを逃しては...」ということで、予算設定をしなおし、今の土地を購入したのだとか。

注文住宅を建てるには、何から着手する?


注文住宅を建てるにあたりHさん夫妻が考えていたのは、「一流の建築設計士に仕事をお願いしてみたい」ということです。

Hさん夫妻は、普段の仕事も、カメラマンやデザイナーに仕事を発注することが多いのだそうです。そうした仕事を好きで選んだふたりです(新婚旅行も、北欧の建築物やインテリアを見に行ったのだとか)。自分の家を建てるにあたっても、建築設計士に仕事をお願いする、というのがごく自然ななりゆきだったとか。

建築設計士に設計を依頼するからコストが高くなる、ということはありません。しかし、結果としては、細部のデザインにこだわったり、使う材料にこだわったりすれば、自然と費用はかさんでしまいます。

Hさん夫妻の家は、私鉄の駅で、JR山手線からふたつ目の駅の近くです。土地の相場としては、かなり高いエリアだと思います。しかし、Hさん夫妻のご近所の家が皆、Hさん夫妻の家のように設計や建築に高いコストをかけているかというと...、(あくまで私の個人的な判断ですが)そういう印象はありません。豪華な印象の家は少ないですね。

Hさん夫妻が「家」に高い費用を払うのは、夫婦そろって、「デザインが優れたものが好きだ。オリジナリティがあり、工夫されたものを高く評価する」という嗜好があるから、というのが、やはり大きな要因だと思います。

設計にどのくらい時間や手間がかかる?


Hさん夫妻の家が建てられるまでは、こんな感じだったそうです。

Hさん夫妻の家が建つまで

  • 1 (スタート) 土地探しを始める。同時に設計を依頼する設計士の候補にあたる
  • 2 (12カ月後) 購入する土地を決定し、購入する
  • 3 (13カ月後) 設計を依頼する建築設計士を決定する
  • 4 (24カ月後) 何度もの打ち合わせの結果、建築図面が決定する。工務店に工事を依頼し、着工する
  • 5 (36カ月後) 家が完成


土地を探し始めてから、ちょうど3年もの時間がかかっています。個人的に、特に驚いたのが、「設計士に設計を依頼してから、図面が完成するまでに、1年近くもかかっている」ということです。

一般的に、ハウスメーカーや工務店に設計を依頼する場合は、こんなにはかからないものです。「無印良品の家」の場合だと、バラツキはもちろんありますが、5カ月くらいが平均的なところでしょうか。
そんな感想をHさんに漏らしたところ、「何言ってんの。そのくらいかけて当たり前でしょ。」という意見が返ってきました。

一般的に、建築設計士に支払う費用は、ハウスメーカーや工務店に支払う建築費用の何%、という場合が多いんです。

Hさん夫妻の家は、鉄筋コンクリート造で、半地下もあるので、建築費用もかなりのものだそう。というわけで、ヘンな話ですけど...、建築設計士の方も、それなりの費用が受け取れるわけですから、Hさんのいろんなワガママにも何度も応え、長期間にわたって設計を手がけてくれるわけです。

(とはいうものの、Hさんいわく、
「注文住宅で、いろいろと細かい注文をつけていくと、予算がどれだけあっても足りなくなるもの。施主の予算に合わせるために、最後は、設計士がいろいろと考えてくれるものなんだよ。建築予算を削る、ということは、そのパーセントで費用をもらっている設計士の費用も削ることになるんだけどね」
とのこと)

もちろん、何度も何度も設計士と打ち合わせをするHさんも、たいへんな手間がかかります。理想の家を実現するためとはいえ、これはこれでなかなかたいへんです。

家の設計に手間や費用をかけるかどうかは、もちろん個人の好みがわかれるところです。しかも、普段私たちがお金を払って購入しているものは、ほぼすべてが大量生産されたものであり、「個人でフルオーダーして購入する」ものなんて、ほぼないですよね。それゆえ、「フルオーダーする」ということが、どれほど手間がかかるのか、また、費用がかかるのか、なかなか測りづらいということもあると思います。

Hさん夫妻の家については、次回に続きます。木造住宅ではなく、コンクリート造住宅にした理由や、注文住宅だからこその間取りなどを紹介したいと思います。

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