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寄稿
木造住宅には外張り断熱が似合う/南雄三(住宅技術評論家)
column | 2008.1.1

検証「無印良品の家」 木造住宅には外張り断熱が似合う

住宅開発の周辺では、近年、外断熱がブームになっていて、それに対して、外断熱、内断熱どちらが正しいか、お互いの不利を中傷するような不毛な議論が行われていました。私は一貫して、木造在来工法には「外張り断熱が似合う」と謳ってきました。
内断熱も否定するわけではなく、例えばツーバイフォー工法なら壁と間柱の間に空間ができるから、ここに断熱材を充填して内断熱にするのは理に適っている。

外張り断熱の利点とは

断熱の基本は建物をまるごと断熱層で包み込むことです。
私が在来工法には外張り断熱が似合うと思う理由の一つは、建物の外側で構造を包み込むように断熱するので、木の柱梁で組まれた構造の美しさを、屋内で露出して、木との暮らしを楽しみながら生活できるからです。構造体も温度差の少ない安定した環境におかれることになります。

白いビニルクロスで仕上げられた壁が好きな人には、向かないかも知れないけれど、せっかく在来工法の家で暮らすなら、構造を壁で埋めてしまうのはもったいない。
外張り断熱なら、土間や木部など建物すべてを蓄熱体として利用できるし、土間床も使うことができる。夏場でも小屋裏が熱くなりにくい。内部結露対策が容易になるのも特長です。

断熱・気密性の高い住宅で、小さな熱で全室暖房が実現できれば、屋内のどこでも温度差が少ない住宅になるので、階段の踊り場も書斎やユーティリティなどに使うことができるようになります。

SE構法に注目

私の理想はパッシブデザインです。そのためには大きな開口が欲しい。だからツーバイフォーより在来軸組造に魅力がある。でも在来軸組造でも構造用合板を張るケースが多くなってツーバイフォー化している。そこで興味があるのが柱間のスパンを広くとることができるSE構法。
しっかり断熱・気密して、南に大きな窓を、北に小さな地窓をもち、それを季節に合わせて開けたり閉めたりすること。そんな住宅を新自然住宅と呼んでいます。新自然住宅は世界に誇れる日本流のパッシブデザインだと思います。

南 雄三

住宅技術評論家。1949年東京生まれ。木造住宅の断熱・気密化技術およびエコハウスのアドバイザー。
著書に「人間住宅 環境装置の未来形」(INAX出版)、「スラスラわかる断熱・気密のすべて」(日本実業出版社)など多数。

2008年1月発行 無印良品の家カタログより

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