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住まいのかたちコラム
家と家の間を考える―塀は必要?
column | 2009.4.7

郊外に住むということ
「郊外」という概念がうまれてから100年以上が経とうとしています。
この概念がうまれたのは、産業革命によりたくさんの人が都会に住むようになってから、と言われています。
高密度な都会で働く人たちは、都会からほどよい距離の「郊外」に家を持つことが理想となっていったのです。

郊外に住むということは、田舎と都会の両方の良さをあわせ持つことと言えます。
都心から程よい距離で、緑が豊かな、環境のよい場所で暮らすということです。
しかし、本当の田舎とは違い、郊外には敷地面積にも限りがあります。日本の場合、東京の郊外などを想定すると敷地の大きさは50坪前後ということになるでしょうか。
限りある土地に、緑が豊かなまちを求めると、計画的に家を配置していかなくてはなりません。

家と家の間を考える
計画的に家を配置することは、家そのものを考えるだけでなく、家と家の間を考えることではないかと思います。
今まで狭い隙間でしかなかった家と家の間を広くし、きれいな緑を植えることで気持ちの良い空間とする。
家と家の間が気持ちの良い空間になると、まち全体が気持ちの良いまちなります。
また、隣の家や向かいの家との間にコミュニティーがうまれます。

向こう三軒両隣といいますが、昔から近隣とのコミュニケーションはこうした間で育っていくものだと思います。
自分で手入れをする庭の緑は、実は隣の人のためになり、隣の人の手入れをする庭は自分のためになる。こんな関係になったらいいと思いませんか?
家と家の間にある、ブロックの塀にどのような意味があるのでしょうか。

下の写真を見てください。海外のまちなみですが、このようなものはどうでしょうか?

隣の家とつけるところはぐっと近く、離すところは程よい距離の空間をつくる。自分の家、向かいの家、隣の家が協力して空間をつくっていく。
家と家の間がみんなの共有する庭です。自分の庭の手入れは隣の人の景色をつくっていくことになります。
それぞれの家の壁が共有する庭の背景になっていくので、家の壁は隣の人への配慮でもあり、まちの風景の一部にもなります。

また、庭が見える窓の位置も大切になります。
あらかじめ計画された窓の位置は、お互いのプライバシーを守っていくためにも大切な要素です。
家と家の間の塀を取り払って、そこにうまれる空間を共有する。
それが広がってまちなみをつくっていく。
自分のものが誰かのためになる。そんなまちなみができればと思います。皆さまはどう思いますか?

2009年4月7日配信 無印良品の家メールニュース Vol.129より

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