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住まいのかたちコラム
暮らしが中心の時代へ
column | 2011.10.4

やがてくる日本の社会はどうなっていくのでしょうか。
前回、「暮らしには美意識が必要」というコラムを書いたところ、多くの方からいろいろなご意見をいただきました。
日本は今大きく価値観が変わろうとしているのだと感じます。
ものを持たないということ、少ないものでていねいに暮らすということ、そうした価値観に多くの人が共感していくということは、時代の希求なのだと感じさせられました。

でも一方で、多くの方が、こうした時代に、企業で働く人々の未来はどうなるのだろうかという不安もあるに違いありません。
ものをもたない暮らしとは、言い換えれば、あるもので暮らすということ。それは大量消費が終わる時代ともいえます。企業がこれまで安くて大量の商品をつくってきた時代の価値観とは反するものとなっていきます。
いいものを長く使う時代、または自分で工夫してカスタマイズする時代、使い手が中心のよい時代になっていくと感じる一方で社会や経済の矛盾も同時におこっています。

それでは企業で働く人はどうなるのでしょうか。
大量消費が終わるのであれば、安く大量にという、大企業の役割はどこにあるのでしょうか。それは、大企業は暮らしの背景をととのえること、暮らしの質を担保することだと考えられます。さらに日本以外の国を見たときに、こうした大企業のもたらした効率のいい、品質の高い生産活動を必要とする国はまだまだあるに違いありません。

また企業に働く人も、変わっていくでしょう。企業以外のもうひとつの働く場をもつことになるかもしれません。それはお金のためではなく、自分の創造性を発揮する場であったり、ボランティアをしたり、地域とのつながりをつくったりといくつもの自分の居場所をつくることかもしれません。それはとても楽しいこと、生きがいのあることだと思います。
もちろん、企業で培った能力を他の企業でサポートするようなこともあるでしょう。それはきっと企業と個人の関係が、企業が中心の時代から個人の時代へと変わっていくことも意味します。

そんな時代の「家」とはどういうものになるでしょう。
たとえば自分でものをもたないとするのなら、多くの人とものをシェアする必要がでてきます。今までは、あらゆるものをパーソナル化させてきた時代です。個人で何でも所有するための歴史でした。しかしこれからは、様々なものをシェア=共有していく時代になるのです。
大工道具やものづくりの工房などはいい例です。滅多に使わない道具ですが、ないと困ります。特にこれからは、あるもので工夫して暮らす時代、そうなれば大工道具だって、ミシンだって必要です。コミュニティーの中でいつでも使えるような場所があれば、個々に持つ必要は本当になくなります。

これからの家づくりは、自分の家を考えるだけでなく、コミュニティー単位での家づくりの必要が出てくるのかもしれません。そして自分の家もできるだけ外に向かって開いていく、外との関係性が大事な時代ともなります。地域とのつながり、少しだけ面倒なこともあるかもしれませんが、ちょっとした我慢が大きな喜びや暮らすことへの楽しみになるのだと思います。

いかにして暮らすのか、これからは自分たちの、そして周りの人たちの暮らしが中心の時代にきっとなるでしょう。そんな時代の家づくりについて、お考えをお聞かせください。

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