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住まいのかたちコラム
四家族で「共有」する暮らし
column | 2012.5.22

今回ご紹介するのは、神奈川県藤野の里山にある4件の家のシェアハウスです。


里山長屋暮らし ~藤野プロジェクト~ (設計:山田貴広/ビオフォルム環境デザイン室)

この4件の家に、4つの家族が住んでいます。それぞれの家が間口3間、奥行き4間の24坪、決して広くない面積ですが、棟続きになっているこの家では、4家族共有の、大きなキッチンとリビング、ゲストスペースがあるのです。広さはそれぞれの家一件分と同じ面積。そのコンセプトは「共有」する暮らしです。

いわゆる「共同」生活をしている訳ではなく、それぞれが独立した居住空間をもちながら、「共有」するものをうまく使っていく暮らし方なのです。

この共有スペースの使い方は4家族さまざま。各自宅の間取りもそれぞれ違います。中には自宅には冷蔵庫をもたずに、共有のキッチンの冷蔵庫を利用したり、自宅にお風呂はつくらずに、シャワーだけにして、24坪の自宅を広く使っていくという具合です。

共有スペースも、友人を招いてパーティーを開いたり、子供の誕生日会を開いたり、地域の集まりに時々解放してワークショップを開いたり、たまには4家族が一緒に食事をしたりというように、共有スペースをもつことで、日々の楽しみ方や人間関係が思わぬほど広がっているようです。

4つの家族は、とても近い関係でありながら、それぞれのプライバシーは確保されているというのが大きなポイントのようです。
それぞれの家の前には専用の庭があり、そこではハーブや野菜などを育てていいます。共有スペースにあるものを使うことで、各自の家のエネルギー・電気は最小限にしていくという方法をとっています。
畑で使う道具や大工道具なども共有し、一人一人持つものを最低限にしています。

この建物は、雨水利用や生活排水を畑に戻す再利用の仕組みを考えたり、太陽熱を家の中に送り込んだりと、エネルギーや水の循環もうまく考えられていました。

こうした暮らし、現代の長屋暮らしと言えそうですが、ものや空間を共有していく暮らし方は、これからの日本人の暮らし方に大きなヒントがありそうです。一人一人が余計なものを持たず「共有」でもつことで、無駄をなくしていくこと。またそのことで暮らし方が変わっていくこと。たった4家族とはいえ、そこには強固なコミュニティーが生まれていきます。

少し面倒なこともあるかもしれませんが、それを上回る、魅力ある暮らし方、高齢化で独り住まいになる可能性のある今の日本の現状を考えると、将来の不安も少し軽減されそうです。
この住まいを訪問した日、子供が家の前ではだしで遊んでいたことがとても印象的でした。いつもだれかがいる安心感、それも長屋暮らしのいいところかもしれません。

皆さんは、現代の長屋暮らしともいえる、このシェアハウス、どのように思いますか?
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