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住まいのかたちコラム
プライバシーについて考える
column | 2013.6.4

皆さんはプライバシーというのをどうお考えでしょうか。
家の外から中の生活が見えない方がいいと思うでしょう。確かにそれが一般的な家づくりです。
しかし、家の中の気配がまったく伝わらないのは、まるで要塞のようにも思えます。
このような傾向は、戦後の日本の住宅の歴史でもありました。でも少し考えてみると、家のあかりが見えたり、夕食の献立の匂いがしてきたり、団らんの風景が垣間見えたり、または玄関先が少し見えていたり、近くを通る人もなんとなく気配を感じて、その家の人が元気かどうか気に留める、という近隣との関係も悪くありません。

しかし「気配」を感じるということだけでなく、最近では、もう少し違う状況もよく耳にします。地域の活動や子育て支援、趣味の教室などを家の一部を使って活動している人たちが増えているように思います。さらには副業としてちょっとしたお菓子の店にしたり、アクセサリーの店にしたりという人もいるでしょう。地域や仲間や友人との関わりを家の一部を使っていくという考え方です。

今までどうしても玄関をパブリックとプライベート、家の外と中の境界線にしようと考えてきたのですが、家の中に完全なプライバシーを守るような空間をもちつつ、それ以外を少し外部と繋がるような場所として、外部に少し開くようなことができないでしょうか。
たとえば庭を家の奥につくるのではなく、家の前に前庭をつくり、外を行き交う人と一緒に楽しめるようにするとか、天気のいい日にその前庭の中で食事をすることで、近くを通る人とコミュニケーションをするというのもありそうです。

プライバシーについて考えることは、プライベートとパブリックをどういう関係にしていくかを考えることともいえないでしょうか。
家の中と外をどこかで完全に遮断するのではなく、曖昧な空間をつくりながらプライバシーを守る工夫はたくさんありそうです。樹木を使ったり、視覚をさえぎるルーバーを使ったりというような方法です。そうした工夫で、家の中と外との間に新しい関係ができるようにも思うのです。
プライベートとパブリックとの間をどうつないでいくのか、そこにはプライバシーというのをどう考えるのかがひとつのキーワードのようにも思うのです。皆さんのご意見をお寄せください。

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