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住まいのかたちコラム
土の中に住む、斜面地に住む
column | 2013.10.29

地下というと薄暗く、じめじめしていると想像しがちです。でも少し工夫すると、地下室は意外にも快適な空間へと変わります。かつて太古の昔に、岩や山の洞穴を利用して土の中に住み着いていたのは、自然の厳しさから生き抜くためで、土の中は外より温度も安定し、夏涼しく冬は暖かいという、住みやすい環境だったからとも言えます。

一般に地下に住むための工夫としては、ドライエリアをつくるとか、防水をしっかりするとか、換気を常に促すような仕組みが考えられます。下の画像をご覧ください。斜面地の敷地を活用しながら、家を土の中に埋もれるようにつくり、屋上にも土をかぶせて上からはまるで家がないかのようにつくられています。

土の中は、温度の変化が少なく快適に暮らせるのですが、土からの影響で湿気が高くなったり、部屋の温度との差で結露がおきやすくなります。この家では、斜面の特性を活かして窓を大きく開くことで、そうした問題を解決しています。また家の中を風が通るようにして、空気がよどまないような計画もされているのです。
地下とはいえども、こうした配慮をすれば、土の中はとても快適なのです。

このように、土の中に埋めてしまうという方法のさらにいいところは、風景を壊さないということです。建築はやはり人工物、いくら環境に配慮してもやはり何かをつくることには変わりありません。
家をつくるときに、できるだけ人工物が外から見えないようにつくることは、日照や風景を邪魔しないという利点もあるのです。さらには完成後育っていく植物によってできる日陰は、地面を冷やし、自分の家だけでなくまわりの温度を下げるという効果ももたらすでしょう。

この写真をみてわかるように、この家は上から見るとただの斜面地、下から見ると2階建ての家に見えます。太古の昔の人の自然から身を守るために考えた岩の中に住んでいた方法は現代でも有効なのかも知れません。

今回ご紹介した家は斜面地ならではの特性を活かして外の景色を楽しみながら、自分自身の家が他の人の景色を邪魔しないように考えています。また土の中の温熱環境を利用した、環境負荷の少ない家です。
皆さんはこのような考え方、どのように思いますか。

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