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住まいのかたちコラム
家と街の間には何がある?
column | 2017.4.18

家について考えるとき、家本体の性能やデザイン、または間取りやインテリアについて思いをめぐらせますが、家の外まわりについて考えることは意外に多くないのではないでしょうか?
今回は、見落とされてしまいがちでありながら、じつは家の完成度や暮らしの質に大きく影響を与える部分である、家の外まわりについて考えてみたいと思います。

自分の家の外には、まず自分の土地(庭、その他)があって、その土地は道路や隣地と必ず接しています。つまり、「自分の家 → 自分の土地 → 自分の街」へとつながっているわけで、家の外まわりを考えることは、「家と街の間」について考える、ということでもあります。それは自分だけを中心とした家づくりではなく、家を訪ねてくれる人、隣家に住む人、前の道を行き交う人、もっと遠くから自分の家を垣間見る人の目線や関わりも考えるべきなのでしょう。

家の外部は、家づくりでは外構計画とも言われますが、単に「外構」という概念で、車庫の位置や敷地境界をどうするかを考えるだけでなく、「街につながっている」という観点から考えていくと、暮らしの質がもっともっと上がるかもしれません。

家の外まわりの役割や機能を整理してみました。

・家と道路を結ぶ「アプローチ(通路部分)や駐車スペース」
・敷地の境界を示し、プライバシーや環境をコントロールする「塀や生け垣」
・植栽や石組み等をして、「眺めて楽しむ庭」
・ウッドデッキのテラスや家庭菜園等をして「屋外の暮らしを楽しむ庭」
・洗濯物干しや外部物置、ゴミの仮置き等の「サービスヤード」
・エアコンの室外機や給湯器を設置するスペース

ざっとこんな感じでしょうか。考えるだけで楽しいものからそうではないものまでいろいろありますが、これらの要素を家や敷地と関連付けて、バランスよくデザインすることは、家や街並みにとって非常に重要です。

玄関と道路を結ぶアプローチ
まずはどんな家にも必ずある、玄関と道路を結ぶアプローチ(通路部分)について考えてみましょう。
敷地が道路に接している条件や敷地の広さによって、アプローチにも様々なバリエーションが考えられます。玄関と道路との間に長いアプローチがとれる場合、歩道に沿って花木を植えて自然の景色を見せたり、歩道を斜めにして変化をつけたり、歩道の仕上げ材を石や枕木等にして素材感を見せたり、塀をたてて細い路地のようにミステリアスにしたりと、玄関と道路の間の道のりを楽しく演出することができます。

一方、道路ギリギリに家を建てる場合でも、玄関と道路の間に小さな植栽スペースを設けたり、家の前にシンボルツリーを1本植えたりするだけで、家の表情が全く違って見えてきます。

植栽やシンボルツリーは、家が完成した後、自分自身で植木屋さんやホームセンター等で買って植えつけてみるのも一案です。植木の情報はネットで検索すると気軽に入手できるようになりましたし、どんな木を植えたら良いか考えるのもワクワクします。記念樹として木を植えることもイベントとして思い出になりますし、自分たちで植えた木は、愛着もいっそう増す気がします。

ちなみに「鎌倉の家」では、シンボルツリーには紅葉がきれいな落葉樹のメグスリノキ、ダイニングの窓前にはかわいらしい常緑の葉っぱのシマトネリコ、ウッドデッキの目隠しには常緑で白い実が成るシロナンテン、敷地の外周には春に小さな白い花がたくさん咲いてふんわりするユキヤナギ、地面には芝を植えました。これらの植栽の様子は、鎌倉の家大使の住まいレポートで鎌倉の家大使がときどきレポートしてくれると思いますので、あたたかくお見守りください。

家と敷地の境界
次に敷地の境界について考えてみましょう。無印良品の家では以前、「家と家の間を考える ― 塀は必要?」というコラムとアンケートを行い、非常に多くのご意見をいただきましたが、くりかえし原点ということで、あらためて家と敷地の境界について考えてみたいと思います。

都市部では家と敷地の境界に塀やフェンスをめぐらせている家がほとんどですが、田舎に行くと敷地を塀で囲まずに、庭へ直接入ってこられるような地域もあります。このように、敷地の外周を塀で囲うかどうかは、地域性や家のつくり、あるいは住む人の好みで変わりますが、塀は家の外観や街並みにも大きな影響を与える部分です。

安いという理由でブロック塀やネットフェンスをつくるケースも多いですが、殺風景で寂しい感じになりがちなので、塀をつくるのであれば、家のデザインや周辺との調和にも気を配り、高さ・素材・要不要も含めて慎重に検討したいところです。自治体によっては街並みを美しくする目的で、生垣に対しての補助金が支給されることもあるようですので、それを利用するのも良いアイデアなのではないでしょうか。

「家と街の間」は、家の中の暮らしと外の自然をつなぐ部分でもあり、家が街とつながり景色や空間を共有する中間領域でもあります。そこをデザインすることで、家の中の暮らしや街並みは変わっていきます。みなさんはどんな家、どんな街にしていきたいですか?

第4期第1回「家の外まわり」についてのアンケートも合わせて実施していますので、ぜひみなさんのご意見をお聞かせください。

(アンケートは終了しました。たくさんのご回答ありがとうございました。こちらでアンケート結果をご報告しています。)

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