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vol.22 シェアする家
「無印良品の家」で暮らしている方を訪ねて冬の福岡県大野城市へ。
建築家の末光弘和さんが、
4世代7人が暮らす「木の家」に会いに行きました。
interview | 2017.2.14

ダイアログ2

庭とネコの話

2階から庭を眺めながら

末光さん
ここが長男の勉強スペースなんですよね。
はい。隣が私の仕事スペースです。
末光さん
珍しいですよね。お母さんの机と息子の机って、普通はあまり並ばないじゃないですか。
ここも、長男が一人暮らしをするころには、娘の机になるのかなーって思います。一応、将来は個室にもできるよう準備はしていて、コンセントやスイッチ、エアコンの位置もそれを考えて設計してもらいました。私たちは個室にはしないと思いますが、将来、子供たちが家族をつくり、ここで暮らすことになったらわかりませんからね。準備だけは。
末光さん
1階と2階が対照的なのも面白いですよね。1階は真ん中に中心があってみんながそこに集まるのに対して、2階は真ん中が吹抜けで、そこをぐるっとまわるように使う。
夫・妻
確かにそうですねー。
末光さん
子供が男の子と女の子だと、将来は個室問題が出てきますが、これくらい年齢差があれば心配しなくてよさそうですね。
そうですね。今は長男が長女の面倒をよくみてくれています。私がこの家でイメージしたのは図書館だったんですよ。図書館は同じフロアに、勉強している人もいれば読書をしている人もいる。静かな空間でくつろいでいる人もいます。そんなふうに一つの空間をいろんな人が、緩やかなルールで自分の場としてうまく使える家にしたかったんです。
末光さん
違うことをやってる人がいても、なんとなく許容してくれるような。
そんな感じです。

末光さん
窓から3本立ちのモミジが見えますが、庭木を選んだのは奥様なんですか。
そうです! 今はオープンな庭ですが、以前の家は塀を隔てた普通のクローズドガーデンだったんです。モミジを植えたのは、夏は葉が茂り気持ち良い木漏れ日になって、冬は落葉して窓から温かな陽が差し込みますからね。それに娘の名前がモミジなんですよ。私の会社名もハナモミジで(奥様はハウステンボスの世界フラワーガーデンショ-2016でコンテナガーデン部門の金賞を受賞されました)。
末光さん
それはもうモミジ以外は考えられないですね。四季も感じられるし、葉のつき方もキレイですし、いい庭木ですよね。
祖母がお花や庭仕事が好きで、建て替えのときも祖母がつくったお庭を崩すのが残念でしたが、新居では昔のように庭全部を手入れするのは大変だと思ったんですよ。それで、祖母の部屋の前に小さな庭を設けて、窓を開けると自分が手入れしている庭が見えるような外構デザインを考えました。これからも少しずつ手直ししていこうと思っています。
末光さん
塀をなくしたのは良かったですよね。ここからの視界が広がっているので、前面道路を越えた、その先の草原まで自分の庭みたいに見えますもんね。
妻・夫
そうですねー。
末光さん
その先に山が見えるのもいいなー。外の天気がわかりますしね。
でも家にいると外の寒さはわからないんですよ。だからついつい薄着で外に出たり。

ネコ
くー、くー、(昼寝中)
末光さん
けっこう大きいネコですね!
まだ2歳くらいなんですけどねー。ぐうたら生活で育ちましたからねー
末光さん
ネコがくつろぐのは良い空間ですよ。室温だけじゃなくて床や壁の表面温度も快適なんでしょうね。それにしても大きいなー。ネコは5匹いるってうかがってますが、みんな仲良しですか?
前の家では、ネコは家の見回り中に他のネコに出くわしてピリピリすることもありましたけどね、引っ越してからはケンカがなくなりました。ここでは出くわさないようにネコがうまく動けてるんですよね。
2階は吹抜けを囲んで回遊できるのが大きいと思いますよ。ぐるぐるまわれるので衝突しないんだと思います。
末光さん
家はデッドエンドをつくると狭く感じるので、僕が設計するときはできるだけオープンエンドにするように心がけてますね。ネコも人も一緒ですね。みんな柔らかく共存しているというか、それなりに自分勝手なことしてるけど、それを許容できる空間なんですね。
ネコ
くー、くー、
しかし、これだけ多くの人に注目されてるのに、なんでこんなに無防備に寝てられるんだろうなー
末光さん
そうですよねー(笑)。すやすや寝てますねー。気ままでいいなー。ネコ見てると家の温熱環境がよくわかりますよ。お、もう一匹キタ。
この子は甘噛みするクセがあるんで気をつけてください。
末光さん
なんかもう、「家に会いに。」っていうより「ネコに会いに。」になってますね。

末光さん
収納スペースは2階にまとめたんですよね。
こちらです。どうぞ、ご覧ください。私たちだけじゃなくて、両親や祖母の持ち物もすべてここに収まっています。造作家具じゃなくて無印良品の収納家具を使ってるのは、家族のカタチに合わせて収納量を組み替えられるメリットを生かすためですね。
末光さん
うーん、コンパクトですよね。
収納家具もピッタリ収まってますしね。
末光さん
そうですよねー。無印良品の収納家具がキレイに収まるのも、無印良品の家の狙いですもんね。
夫・妻
そうです!
末光さん
ここがあるから、居住空間がシンプルに保てているんですね。
人が過ごす空間はモノに邪魔されずに、快適に暮らせるように考えましたから。モノを増やさないように「なんとなく買い」もしません。
末光さん
暮らし上手の人って買い物上手なんですよ。散財もしないし、良いモノを大切に使ってる方が多いですよ。
押入れにしたり、扉付けたり、収納を隠す方法もありますが、そうすると中の整理が雑になりがちですから、あえてオープンにしています。
末光さん
ご主人も、もともと整理上手だったんですか。
片付けるのは下手でしたが、掃除くらいは自分でちゃんとするほうでした。
二人が付き合っているころに、彼の部屋を見たら、無印良品の家具が揃っていて……。
それだけで「彼はちゃんとした人だ」というイメージが!
うんうん。えっ?
末光さん
面白いなー。お互いが無印良品の家具で暮らしていたら、その暮らしが二つ合わさっても違和感ないですもんね。
結婚してみたら無印良品のサーキュレーターやパネルヒーターなど、同じモノが2台ずつ集まっちゃって、結構整理しましたね(笑)
僕が持っていた収納家具は20年くらい前のシリーズですが、それも後で継ぎ足しした収納家具と違和感なく並んでますよ。

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