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vol.22 シェアする家
「無印良品の家」で暮らしている方を訪ねて冬の福岡県大野城市へ。
建築家の末光弘和さんが、
4世代7人が暮らす「木の家」に会いに行きました。
interview | 2017.3.14

エピローグ(編集後記)

大きな家族の器

これまで「家に会いに。」でご紹介してきたご家族のほとんどはご夫婦とお子様で構成されていることが多かったのですが、今回訪問した「木の家」は過去最大の4世代7人と猫5匹が一緒に暮らす大家族! 木の家の特徴である一室空間の中で、いったいどんな暮らしをされているのか興味津々です。また「木の家」での新しい暮らしのかたちを発見することができるのではないかという大きな期待を持ちながら取材に向かいました。

実は、無印良品の家でも二世帯住宅での実例は少なくありません。ただ、そのプランは親世帯と子世帯の生活のリズムの違いやプライバシーの確保といった理由から、世帯ごとに生活のエリアを明確に分けるケースがほとんどです。
今回の訪問先であるW様のお宅はご覧のとおり寝室は個別に確保されているものの、LDKや水まわりなどは一室空間で共有するという考え方になっています。とくに吹抜けを中心とした一番気持ちの良いエリアを緩やかなパブリックゾーンとしていることがこの家の大きな特徴であり、家族をつなぐ大きな要素となっていることがお分かりいただけるのではないでしょうか。
オーナーのW様は「図書館」、同行していただいた建築家の末光さんは「シェアハウス」とこの家を表現されていましたが、まさにそんなイメージがぴったりなのです。

二階の吹抜けまわりを三輪車でのびのび遊ぶ妹さん。その横の机で静かに本を読むお兄ちゃん。吹抜けの下ではお父さん・お母さんがのんびりテレビを見てくつろいでいる。そして猫たちは日向で昼寝中(猫ちゃんたちには今回ビジュアル的にもかなり頑張ってもらいました)。
家族の皆さん一人ひとりがお気に入りのスペースを見つけて、思い思いのスタイルでくつろいだり楽しんだり。それも一つの大きなつながりを持った空間の中で、それぞれが程よい距離感を持ちながら実現できているのです。もちろんその下敷きにはご家族の仲の良さがあってのことですが、それがご紹介した素敵な暮らしのかたちに表れていたのではないでしょうか。

大家族で住むことが少なくなってしまった現代ですが、どのような家族構成であっても家が家族をつなぐという大きな役割を果たしていることに変わりはありません。その中で「木の家」は、W様のような7人+5匹の大家族を自然に包み込んでいました。取材を続けるたびに感じることではありますが、さまざまな家族のかたちに寄り添い、こうやって住み手の個性が見えてくるのは「木の家」の懐の深さにあるのではないかと強く感じるのです。

さてさて、次はどんな新しい暮らしのかたちが見つかるのでしょうか。私たちの旅はまだまだ続きます。(E.K)

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