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耐震診断してない物件、買う?買わない?
ロクロウくん(33才)
6畳一間住まいのフリーター。
妻リカさん(33才)、
娘ユメちゃん(1才)の
3人暮らし。
story | 2015.10.2

とことん人まかせですみません。妻についてゆく夫ですみません。ええ、そうです。僕がアーティスト兼フリーターのため、わが家では書店勤務の嫁が大黒柱を務めています。380万円の分譲団地、カゼガオカ団地が、耐震診断をしていないとわかったものの、それでもここに住むご夫婦の、納得できる理由を知って、僕の心はぐらんぐらんとそれこそ地震がごとく揺れ動いています。耐震診断してなくても買う?ほかを探すべき? それが問題です。 わが家の大黒柱はどう思うのかな。聞いてみます。
「そうねぇ、迷うわね。あそこの団地の雰囲気、すごくいいものね。ところで知ってる? 新耐震基準のこと。“新”って言っても施工されたのは1981年のようだけど…」 調べもの好きのリカは、何か新しい情報を仕入れたようです。
「日本の耐震基準は、関東大震災の翌年の1924年に施工されたんだけど、その後、基準が大きく改正されたのが1981年の新耐震基準なのね。だから今、1981年以降の建築物は、一定の強度を持つものと見なされているのよ。その新耐震基準に対して、どの程度の強度を持っているかを調べるのが、耐震診断なんですって。診断を受けているからって大丈夫とは言い切れないけれど、安心は違うわよね」
そうなのか。なるほどなあ、と思っていると、背後で声がしました。

「ダメだぞ。耐震診断してない団地なんて」
その声は、お義父さん! 勝手に部屋に入ってこないでくださいよ。まあ、ここはお義父さんの家ですが。
今日もリカの実家にお邪魔している僕らです。
「ユメちゃんに、もしものことがあったらどうするんだ」 あ、痛いところを突いてきましたね、お義父さん!
僕があの団地に踏み切れないわけは、それもあるんです。でもお金がなぁ。
「それだったら、少し助けてやってもいいぞ。まあ俺の仕事を継ぐ気持ちがあるんだったら、全額出してもいいんだけどな」 全額はけっこうです! ハウスクリーニングの仕事もけっこうです! でも少し資金援助してもらえるのはありがたいかも… んー、どうしよう。

「お父さん、ありがとう。そうさせてもらうわ」
あーリカに答えられちゃった。僕、まだ考えていたのに。でもローンを担当してくれるのはリカです。ユメちゃんのことを考えると、安心安全なところの方がやっぱりいいし… まあいいか。あきれられてしまうかもしれませんが、僕のこういうところを長所ととらえていただければ幸いです。
あの人の良さそうなご夫婦と仲良くなって、夏祭りなんかも積極的に参加しちゃってさ! そんなガゼガオカ団地ライフをここ数日何度となく頭の中に描いていましたが、それは心のアルバムの中にしまっておくことにしましょう。さあ次、次! 耐震診断しているにしても、やっぱり団地がいいなぁ。


後ろ髪を引かれながらも、耐震診断をしてない物件を諦めたロクロウくんです。
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